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下剤乱用、痔になる

おおよそ2年前、痔(手術直前)を宣告されたお話です。当時大真面目に小説にしようと思って書いたものが良い塩梅になりました。長めなので暇つぶしに。

過食嘔吐につきものな「下剤乱用」。もれなく私もそうでした。
1回40T〜ひどいときは100T。痛覚が無い腸が悲鳴をあげる瞬間が来ます。

「なんだかお尻が痛い(気がする)」

最初は軽い気持ちでした。
恐る恐るケツ穴を撫で回したところ、なんと小さなお豆が後ろにもあるではないですか。

「これはニキビこれはニキビこれはニキビ・・・いぼ痔だな(真顔)」

というのが私と痔との出会いです。
後に判明しますが、本当は長い付き合いでした。気づかなくてごめん、君の存在に。

[いぼ痔 女性]の検索結果を貪り、ひとしきり不安になった後、
餅は餅屋、ということで、痔の治療で名をはせる東京・平田肛門科医院に足を運ぶこととなります。
ちなみに、痛みは前述の通りニキビ程度。出血はありません。


「飲んだ後に中本行くか」くらい軽い気持ちで病院に入ると、待合室の椅子が円座仕様でした。
なにこれお尻が痛くない。感動するのもつかの間、

「初診4番の方どうぞ」

さすがアナルの話とあって、名前は伏せての点呼。風俗ばりのプライバシー保護に関心します。

診察室には、ニコニコおじいちゃんがひとり。ドクターヒップス・平田医院長です。
平田医院を選んだのはSEOだけでしたが、蓋を開けてみると由緒正しきお尻のお医者様でした。ただし、自由診療。

当院では、患者様のお話をしっかり聞き、患者様に合った生活習慣改善方法・治療法を選択し、できる限り手術をしないで治療することを方針としております。 そのため1人の初診患者様の診察に30分以上かけている都合上、診療は自由診療制度をとらせていただいており、保険適用となりませんのでご了承いただけますようお願いいたします。診察代及び薬代はすべて自費となります。

診察代及び薬代はすべて自費となります。(威圧)結論10万円単位でアナルにお金を落としました。
過食嘔吐していたとき、風俗で荒稼ぎしたお金が経済を回しています。


診察時、まな板の鯉状態でアナル処女喪失。お嫁に行けないことを悟る瞬間である。
そこから長い沈黙を破ったのは、

「本気でやらなきゃいけない、注射持ってきて。」

の一声。 あられもない姿で震えながらケツに注射を打たれる三十路。
消毒時に跳ね上がり看護師さんに笑われます。敏感なの。

ワンナイトラブの後よろしく、なんとも虚しい気持ちでいそいそとパンツを履いた私は、当初の雰囲気とは打って変わった平田先生からこう告げられます。

「まずは病名を言うね。病名言わない医者はヤブだから。」

(思ったより多くない?)先ほど針を刺されたケツを揉みながらぼんやり思います。

「今ね、9回裏で守備の状態。ダルビッシュ(薬)出すから、頑張って。」

絶妙な比喩で勇気付けられます。
それぞれの痔について、細かな説明を受けるも右から左状態。
そんな空気を察したのか、そっと本を渡されます。麻雀教本と同じくらいの厚みのやつ。
それぞれの病名についてはこのように書かれていました。

・内痔核 外痔核
 肛門周囲にできる動静脈瘤である[痔核]が中にできると内痔核(痛くない)、
 外にできると外痔核(痛い)。
 外痔核のところにNEW/OLDとメモがあるのは、
 新旧何個かずつあるから、とのこと。。いぼ痔はこれか。
・粘膜びらん
 腸の粘膜が細菌や体液の循環不良、刺激で損傷してただれている。
・裂肛
 読んで字のごとく肛門の外傷。
・肛門周囲炎
 これがダルビッシュの対戦相手。試合に勝つと[痔瘻(じろう)]に
 進化するらしい。

とにもかくにも『痔瘻(じろう)』というものになると手術不可避。
※ちなみに、平田医院の女性患者全体における痔瘻の割合は3%。女子力低すぎて笑えない。(男性は13%)

入院もマスト2週間という、なかなか社会復帰が難しく(したくなく)なりそうな期間。

「この1週間は、38度の熱があると思って過ごしなさい。化膿したら終わりだから。」

腸に影響が出たのは、幸いにも、だいぶ過食嘔吐・下剤乱用が惰性になってきたときでした。
このままお坊さんのような食事を送り、無事手術を免れ今に至っています。

過食嘔吐で歯茎が陥没したときも(拷問の方がマシなレベルの激痛)、食べ吐きを辞められなかったのですが、この頃はすっかり落ち着いてお尻を優先させることができました。

病気がよくなりつつある際に感じる恐怖は、最大の薬なのかもしれません。


私でよければお話しましょう:D

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